そっと吹く風。 柔らかなひかりの中へと。
しぶきをあげて、落ちてゆく水。時間を集めれば、まるで糸の束のよう。
夜風にゆられ、流され、ただよう、光。
毎日姿を変えているけれど、今は動いているように見えない。
まるで、時間(とき)を忘れてしまったかのような夜。 まっすぐと昇るふたつの輝き。
一段ずつゆっくりと、呼吸を感じる。 外に広がる緑に向かって歩く時間(とき)。
待ってくれと言っても通じないけれど、眼を合わせると立ち止まってくれる。
群れを成して、上へと昇る。
光の中、明るく光る青との再会。